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氷の中で雪が降る

2018年3月11日 - サプライズ, 感動, 歴史, 学ぶ

バイカル湖

まるで雪が降るさまを下から見上げているようですね。しかし、これは湖の氷の中に泡が閉じ込められている様子です。あまりに急速に冷えたため、水中の泡、おそらくメタンガスが上昇していくそのままの形で凍ったようです。氷の部分の透明度が高く、非常に美しく幻想的で、郷愁を誘いますね。

場所はロシアのバイカル湖です。バイカル湖は、3000万年前までは海溝だった場所が閉じた、世界最古の古代湖です。ユーラシアプレートとアムールプレートの境界の地溝陥没部にあたり、最大水深は1634~1741mと世界一。現在でも年に幅2cm、深さ6mmずつ広がっているそうです。そのため川が運んでくる土砂に埋まることがなく、世界一の貯水量を誇り、透明度も世界一です。世界中の凍っていない淡水の実に17~20%がバイカル湖にあるといわれています。

生物にとって貴重な淡水が豊富なため、世界屈指の生物多様性があります。2万年前にバイカル湖周辺に到達した人類はここで寒冷気候に適応した形質を獲得し北方モンゴロイドとなりました。この北方モンゴロイドは5000~3000年前ごろから南下し、中国東北部、朝鮮半島、黄河流域、江南地区そして一部は日本列島へ渡来したと考えられています。GIF動画を見て郷愁を感じた方は、はるか遠い昔にご祖先が、このバイカル湖の氷の中の雪を見たことがあるのかもしれませんね。